Q,社員と決めた労使協定は全て労働基準監督署へ届出る必要があるの?

 

A,全てに届出の義務があるわけではありません。協定した内容によってかわってきます。

 

「こういうルールを考えてみたんだけどどうかな?」

「あ、いいですね。そのルール。ぜひやりましょう!」

 

こんな感じで、会社と社員との間で交わした約束事の内容を書面化したものが「労使協定」です。

この協定をする相手方は、労働組合がある場合は、その労働組合、労働組合がない場合は社員の代表者になります。

 

ここで、この労使協定は、何のために作成するのかというと、労働基準法に代表される法律では建前上、いろんなことが原則として禁止されているものがあります。その禁止事項を例外的に許可してもらう為に必要となってきます。

 

一つ例をあげるとすると、1日8時間を超える残業は禁止事項となっています。(法律上の建前は)

ですので、残業をさせるためにはこの労使協定(俗にいう36協定)を締結し、労働基準監督署に届出をしないといけません。

ちなみにこれは、残業代を払う、払わないの問題とは全く別の問題になります。(残業代を払えばこの協定がなくてもいいわけではない)

 

 そこで、この労使協定ですが、内容により監督官庁である労働基準監督署への届け出を行うことで効力を発するもの(届け出義務のあるもの)と届け出義務のないものがあります。(以下表参照)

 

 労使協定の種類はたくさんありますがイメージとしては、社員にとって不利にならないものは届出がなくてもOK(効果がある)、不利になるものはやはり監督官庁のチェックを経て認可される(効果が発生)というものです。

 協定を締結すればそれで完了、というわけではありませんのでご注意ください。

 

 労使協定の内容

届出義務

時間外労働・休日労働に関する協定(36協定)

60時間超時間外労働の代替休暇に関する協定 (改正労基法)

×

1ヶ月単位の変形労働時間制に関する協定

 1年単位の変形労働時間制に関する協定

1週間単位の非定型的変形労働時間制に関する協定

フレックスタイム制に関する労使協定

×

事業場外労働に関する協定(みなし労働時間が法定労働時間を超える場合)

専門業務型裁量労働制に関する協定

一斉休憩の適用除外に関する協定

×

貯蓄金管理に関する協定

賃金からの控除に関する協定

×

年次有給休暇の計画的付与に関する協定

×

年次有給休暇の時間単位付与に関する協定

×

 年次有給休暇中の賃金に関する協定

×

育児休業・介護休業の適用除外に関する協定

×

継続雇用制度に関する協定

×

                    

※表中の表記は〇・・・届出義務あり、×・・・届出義務なし

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