Q,仕事中に脳梗塞で従業員が倒れてしまった!!労災はおりるのか?

 

A,ケースバイケースで労災保険の適用が可能です。

 

労災保険は仕事中のケガや病気に対して適用されますが、その認定基準は

1)仕事が原因で倒れてしまったのか?という業務起因性

2)仕事をするために何かをしていたときに倒れてしまったのか?という業務遂行性

の二つのポイントで判断されます。

 

 休憩中でもない限り、会社の中で働いていた場合、2つ目の仕事をするために何かをしていた、という項目の判断は簡単ですので、問題は1つ目の仕事が原因といえるか?ということになってきます。

 

 仕事中のケガの場合はわかりやすいのですが、脳卒中や脳梗塞などの脳や心臓に関わる病気は、その発症原因が本人の食生活や健康状態、過去の病歴、生活習慣といったたくさんの要素がからんできます。そのため、仕事が原因であるかが曖昧な場合が多々あります。

 

 ここで、仕事が原因と認定されるためには、“業務による明らかな過重負荷”が認められなければならず、これには、発祥直前に異常な出来事を経験した、または短期間・長期間の過重業務に就労したこと等をもって認められることになります。

 異常な出来事を経験した、という点は曖昧な表現ですので、最も分かりやすい指標は残業時間となります。ある程度の残業は仕方ないとしても、限界を超えた長時間労働は従業員の健康状態を悪化させる要素となります。

 

 よって、以下の基準が定められ、この時間以上であれば労災の認定が高いと考えられます。

 

【 過重業務の判断基準とされる残業時間 】

◆発症前1~6ヶ月平均で45時間超の残業で関連性が認められる

◆発症直前1ヶ月に100時間超の残業又は、発症前2~6ヶ月平均で80時間超の残業により強い関連性が認められる

 

限度を超える長時間労働は健康障害だけではなく、従業員のモチベーションの低下も招きます。

残業代を払えば、いくらでも残業させてもいいというわけではありません。

 

飲食業、店舗型の小売業などは業界特性として長時間労働の傾向があります。ぜひ自社の労働時間、残業時間を問題がないか点検してみてください。

 

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