Q,休日出勤させても振替休日を与えれば残業代は払わなくていいのか?

 

A,振替休日をとった日によります。同じ週であれば問題ありませんが、週をまたいでとっている場合には週のオーバータイム分の残業代を考える必要がでてきます。

 

休日出勤と振替休日はかなり間違いやすい、微妙な問題です。

結論からいうと、払う必要がない場合と払う必要がある場合があります。確かに、代休と違って休日の振替を行えば休日割増賃金の支払義務はなくなります。

 しかし、ここで問題となるのが週法定労働時間の40時間という限度時間です。月曜日から金曜日まで1日8時間労働する典型的な週休二日制を例にして考えてみます。

 

例えば、下記表のように第1週の日曜日を翌第2週の木曜日と振り替えた場合、振り替えた週については週休3日となり週32時間労働になります。

しかし日曜日に労働をした週については逆に週休1日となり週48時間労働となってしまいます。

 

      月   火   水   木    金   土   日    合計   

第1週 8時間 8時間  8時間 8時間 8時間 休み 8時間  48時間

第2週 8時間 8時間 8時間 休み    8時間 休み 休み     32時間 

 

 ここでのオーバー分の8時間は、休日労働(1.35倍の割増賃金)とはなりません(土曜日に1日休みがあるため)が、通常の時間外労働(1.25倍の割増賃金)となります。

 

よって、結果として8時間の残業代の支払いが生じることとなります。

 2週間をトータルで考えると合計80時間、平均40時間となることから考えると不合理と言えなくもありませんが、残業代が発生してしまいます。

 この問題を解決するには休日の振替日を同一週にすればいいんですが、業務の繁忙によってはなかなか同一週に休みが取れないこともあります。

 

と、ここまでが、原則の取扱いです。

 

この取扱いは正直、かなり面倒です。

そこで、この面倒な手間を解決する方法に変形労働時間制やあらかじめ一定時間の残業時間を見込んで賃金を払う定額残業制があります。

変形労働時間・定額残業制はともに、就業規則や労使協定、労働契約書といったものを整備する必要がでてきます。

これらのシステムは企業規模によらず、小さな企業や個人事業であっても活用の価値がありますので、ぜひ検討してみることをオススメいたします。

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