Q,年俸制を導入したいのだが、その場合従業員の残業代はどうなるのか?


A,年俸制にしても設定した年俸額に応じた残業代の支払いは必要です。ただし、基本給等と残業代を明確に区分し支払う場合には追加の支払いが不要になります。

 

「うちの給与には基本給に残業代が含まれているから残業代はでないよ」といった内容の労働契約を締結している会社があります。

「うちは年俸制だから残業代はでないよ」というケースも同様ですね。

 

 これは間違っており、年俸でいくらいくら、という契約をしたのだからその年俸以外の残業代は支払う必要がないわけではありません。対象者が管理監督の地位にいる人でない限り残業代の支払いは必要です。ただし、基本給等と残業代を明確に区分すれば給料に残業代を含むことは可能です。

 

 明確に区分するということは「基本年俸で〇〇万円」「〇〇時間分の残業代として××万円」、トータルで〇〇万円、というようにすることです。そしてこの区分通りに契約書や給与明細といった書面にも落とし込み運用を行うということです。  

 

 通常、年俸制はある程度の裁量権をもった管理職について適用されることが一般的ですが、その場合でも管理職であれば休日割増賃金と時間外割増賃金を支払う必要は当然ありませんが深夜割増は支払う必要があります。

 

 そのため、深夜割増を年俸に加味する場合、この深夜割増部分の〇〇時間分の深夜残業手当を含む、というような設定をしておくことも必要となります。  

 

 ただし!上記のようなやり方で年俸を取り決めたとしても、労働時間の管理をしなくていいわけではありませんのでご注意ください。

 

Copyright© 2012 志戸岡社会保険労務士事務所 All Rights Reserved.